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TOP > 特集!メッセージ代表が語る!第10回

高専賃とは

第10回・最終回 高齢者ケアに対するまとめ

日本の政治の方向性がわからない事と同様に、高齢者ケアに対する方向性がわからない。高齢者ケアの現状に対する改善や、未来に達成すべきことが示されていない。現状は、介護財政、医療財政のみが問題となっている。財政的問題と、高齢者ケアのあるべき方向性を双方満足する政策が必要となるのだ。それは、高齢者の自己決定を尊重することにある。施設の建設は、高齢者の自己決定から考えると、高齢者が施設へ入居を希望していないことから考えて、不適切である。自由な、普通の生活を確保するためには、高齢者施設から高齢者住宅への転換が必要となり、同時に財政的な問題を解消する方法でもある。脱施設化、あるいは住まいの充実は、費用対効果の面から見ても、諸外国が一致して採用している。例えば、現在の要支援、要介護認定の段階から考えると、高齢者住宅においては、要介護1以下の人に対する援助はほとんど必要がなくなり、要介護1から要介護3程度の人に対しても、援助量は減少することが考えられる。

脱施設化の過程では、リスクと責任の分担についても議論が必要だ。管理側がどの程度責任を担うのか、ケアプランにおいて合意したことがすべての基礎となるのかについて検討しなければならない。施設は基本的に、入居者のすべての行動について、一定の責任を有する。その半面で、責任を有するからには、管理をしなければならない必然性が生じるのだ。自由な環境では、ケアプランが基礎となり、それに沿ったケアについての責任が生ずるが、それ以外には誰も責任はない合意が必要だ。なぜなら、個人が生きていくことについて、何人にもその生き方についての責任を転嫁することが出来ないからである。それには、高齢者の自己決定が確保されていることが前提だ。ケアプランが軽んじられる、あるいは形式的なものとなるのは、高齢者が決定に参加しない、あるいは、障害のために参加できないからである。障害があれば、自己決定に関しては、大いなる援助が必要で、その援助を加ええた状態での自己決定なのである。

介護報酬の見直しも必要だ。いわゆる巡回型訪問介護に対応した、きめ細かい報酬の算定を要する。具体的には10分から15分以下の援助についての介護報酬の適応と、社会との関係に伴う援助についての生活援助の適応だ。

望まれるのは、画一的な高齢者像から援助を行なうのでなく、障害や、貧困から、普通の生活が困難となっている人たちに対して援助を行なうような政策にある。介護保険の年齢制限の撤廃も必要だ。そして、普遍的サービスの観点からは、介護保険の一部負担についても、所得要件を導入するなどの見直しが必要だ。新自由主義社会においては、格差を解消するいろいろの方策があってこそ、自由な活動と、新鮮な挑戦を行なうことが出来るのだ。

橋本俊明 代表 写真

橋本俊明 代表

株式会社メッセージ代表取締役。医学博士。昭和23年9月、岡山市生まれ。 同48年、岡山大学医学部卒業。研究領域は外科学、免疫学、老年医学、老年看護学、老年学。アミーユブランドで現在、全国に有料老人ホーム・高専賃を展開中。

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